大切な事 ~負の感情を発露させる作業~
今日は久々に泣き疲れて寝てしまった息子くん。
今日あった一連の出来事を思うとちょっとした記念日の様な気分です。折角だから今日あった事を記録しておきたいと思います。
押し殺した感情
最近の息子の様子といえば学校の授業や先生・お友達の事にはそれなりに満足している様に見えていました。実際学校から帰ると学校で教わった事やその日あった出来事を楽しそうにいくつか話してくれる事もあり、詳細はわからないまでも『先生方がうまく支えて下さっているんだろうなぁ、良かった』と安堵していたのでした。
ところがここ1週間程・・・どうも朝の準備が進まないのです。
朝ごはんに30分程かかる事もあり、それ以降の準備もどれだけ促しても動きが鈍い・・・
何かあるな・・・とは思っていました。
登校班で何かあったのかな?とか、雨の日は苦手なのかな?と推測するものの、本人からの聞き取りやお友達にそれとなく様子を聞いてもあまり原因らしきものがわかりませんでした。
というか、学校の事は勉強が難しくなってきていたり音楽が苦手だったりという事は多少あるとしてもそれなりに満足している様子しか伝わってきません。
そんな折、とうとう今朝は朝食に1時間以上かかってしまい、マズイな・・・と感じました。これはもっともっと根深い何かを無理矢理にでも吐き出させる必要があると直感ですが思い至りました。
帰宅後に詰め寄ってみた結果・・・
学校から戻っていつもの様に今日の様子を聞きましたが、やっぱりこれといった原因はみつかりませんでした。
そこで
「今ね、心に抱えている嫌な事を全部言ってごらん。学校の事だけじゃなくてお母さんの悪口でもいいし、何でも構わない。絶対に怒らないから一つ一つ言ってみてよ。」
と伝えてみると
「言ってもいいの?」
と何度も何度も念を押してきました。
そしてぽつりぽつりといくつか心にかかる事を伝えてきました。
例えば
・逆上がりが出来なくてくやしい
・みんなは鍵盤ハーモニカが上手なんだけどボクは全然出来ない
・給食が食べられなくて辛い
うんうん、どれも心当たりのある事ばかりでした。一つ一つクリアしていけるように支えてやりたい事ばかりです。
でも多分そうじゃない、ここに挙げたもの以外にまだある。だってこれらはもうずっと前からわかっている事。心に占める割合としてはそこまで大きいものではなく、ここ最近の様子に繋がる事ではないだろう・・・。
そう確信した私は
「まだ言えていない事があるでしょ?」
と問い詰めました。すると
「うん。これが一番大きな事。本当に言っていいの?」
と最後の念押し。ここまででざっと1時間以上かかりました。
じっと息子の言葉を待っていると
「そろそろ学校で水泳が始まるよね。ボクね、4年近くスイミングに通っているのにまだクロール出来ないんだよ。みんなはボクより遅く始めているのにすぐにボクを追い抜いて進級していくんだよ!」
そう言いながら大号泣。
息子がスイミングスクールに通いだしたのは幼稚園年少の頃からで3年半以上になりますがお世辞にも上手とは言えないかもしれません。それに確かに運動が得意なお子さんなどは後から入ってもどんどん進級して追い抜いていきます。
今のスイミングスクールはかなり上手なお子さんばかり集まるスクールなので取り残される印象が強まってしまったのかもしれません。
「そっか。水泳が本当に好きなんだね。バタフライとかカッコいいから泳いでみたかったんだね。それなら別のスクールに行ってみない?もう少し少人数で進めてくれる所を探してみようよ。」
と伝えました。
息子は一度始めた事を修正しにくい特性があり、それがこの変更を拒んでいる様でした。
「一度辞めても別の所でもう少し上手になったらまたこのスクールに戻らせてもらえばいいんじゃないかな?歯医者さんだって最初の病院より今の病院の方がずっとずっと楽でしょ?変える事は悪い事ではないのよ。」
とダメ元で伝え、周辺に他にも4校程スイミングスクールがある事を伝えました。
大泣きしてうまく言葉が出来ない様子でしたが、じっと聞いている様子がうかがえました。
だから最後に
「目標を立てようよ。この9月までにクロールらしき形にまで泳げる様に努力してみて、来年の学校の水泳学習では平泳ぎとか背泳まで出来る様に頑張ってみるってどう?」
と提案してみると
「頑張りたい。ボクだって泳げるようになりたいんだよ!」
と言っていました。
しばらく大泣きしてスッキリした頃、
「ねぇ、どうして今までそんな気持ちを言ってくれなかったの?」
と聞いてみると
「だってお母さん、すぐに水泳は辞めて違う事やってみたら?って言うからさ。水泳は辞めたくないけど別のスクールがあるって知らなかったし言えなかったんだよ。」
と。
・・・原因は私でしたか(>_<)
知らない間に追い詰めていたみたいでごめんね。これ以上習い事を増やすには体力の心配もあったし、4年近く習っているのに・・・という思いは私にもあったから別の習い事をやってみたいと言われる度にスイミングと天秤にかけてしまっていました。
しかしその態度では確かに子どもの真意も聞き取れていなかったし、別のスクールがあるという情報も与えてやれていなかった事に気付きました。
明日から周辺のスクールを見学してみようと約束し、収束に向かいました。
周りが見えてきた証拠
最近はこの様に周りのお友達の様子が見えてきて、自分の立ち位置が何となくわかる様になってきたからこそこうした悩みに突き当たり始めたのでしょうね。
逆に”ピンチはチャンス”ではないですが、周りが見えてきたからこそ自分の振舞いにも気付ける良い状態にはなってきているなとは思っていました。
だから今は”我慢すべき時を自分で考えて自分で気付ける様になっていこう”というテーマの強化月間かなぁと色々模索している所でした。
例えば”みんなと過ごす時は勝手に立ち歩きをしていいかどうか考えてみよう”、とか、”宿題は大変だけど先延ばしにして逃げたって結局はやらなくちゃいけないし、それなら逃げないで少し我慢してみたら後が楽だよね”といった事について本人が納得できるポイントを模索しながら対応している所でした。
でも今回の様に我慢しすぎて毎日が辛くなる位なら誰かに聞いてもらって解決の道を探す事も大切な事なんだと理解して欲しかったのです。
私も同じタイプだから息子の気持ちが良くわかる。
ネガティブな感情の吐き出し方がわからなくて腹痛を起こしては学校を早退してました・・・。 だから同じ年頃の当時、そういえば母に同じ様に気持ちの聞き取りをしてもらった事を思い出しました。
負の感情を吐き出した息子はスッキリした顔立ちに戻っていました。
明日からは朝から元気に過ごせると良いなと思います。