明けましておめでとうございます。
昨年も諸事情によりバタバタとしてしまってメインもこちらのブログも全然更新が出来なかったのですが、我が家の近況としては少しづつ上向きになってきました。
詳細はまだ述べる事は出来ませんが、あの後学校に多くの配慮をいただける様になり、息子はまた学校に通える様になりました。
ただそれも体調面をうかがいながら少しづつ様子をみつつという状態です。
一度崩してしまった脳内の状態というのはなかなか戻す事が難しいのだろうというのが感想です。
こうした事って成長の波もあるでしょうし、全てをひっくるめて一概に悪い状態とも言い切れない様に思いますが、家族としては今は焦らず穏やかに見守る事が第一かなと考えています。
こんな我が家の凸凹成長ブログですが、
「こんな事もあるんだなぁ。」
と読んだ方に感じていただければいいなと思って書き続けております。
今後も細々とではありますが、また今年も少しづつ続けていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願い申し上げます。
それでは、
新しい年が皆さまにとって幸多き一年となります様に。
公開テストを受けてみた事
公開テストにチャレンジ
不登校にあった小学一年生の息子。
ある日、新聞を見て『公開テストを受けてみよう』という事になりました。
私もちょうどいいなと思ってすぐに申し込みました。というのも、息子自身の実力を自分で確認させてやりたかったのです。
息子には学校に行けなくなった事で学力に対する不安を抱えていた様子がありました。
そんな自信を失った息子に、私や夫がそばで支えてやらなくても自分で解決出来る力が備わってきている事を実感してもらいたかったのです。
当日はもちろん子ども達だけで会場に入り、無事国語と算数を受けられました。
で、結果ですが数日後にWebで確認できるという事だったので早速みましたら、国語は平均的な偏差値よりわずかに上回り、算数はちょうどみなさんの平均の偏差値と同じ数値でした。
という事で意外でしたが算数よりも国語の方が得意な様です(笑)
というよりも・・・問題を見て思いましたが、算数って計算問題よりも文章問題の方が圧倒的に多く・・・すなわち算数も読解力(=国語力)が必要だという事を今更確認しました(^^;(笑)
どうでしょう、私個人的な感想ではごく一般の公立の小学校ではあまり触れない様な問題が多かったので難易度としては少しだけ高めなのかな?とも思えましたが落ち着いて良く考えれば解ける問題が多く、難易度以上に良問が多く良い経験になったと思いました。
息子の苦手な部分とは?
例えば国語の長文ですが、イラストが一切ない物語を読んで誰の言葉か?(気持ちか?)といった事を考える問題がありました。
息子は速読タイプで言葉通りにサラッと読む傾向にあります。こうしたタイプは評論文や説明文には強いのかな?と思いますが、テストに出た様な物語タイプの文章はシーンや人物の動きを想像しながら読まなくちゃいけなくて、そうした点がどうやら苦手な事がはっきりわかりました。
そこで帰宅して一緒にその問題文を読み、↓の様なイラストをその場で描いて見せてみました。
それは人間の男の子になりすましたたぬきの子とえっちゃんという女の子のやり取りのシーンでした。
イラストにすればこれだけのシーンなのですが、会話文を追うのがどうやら苦手なので、誰の発言なのか?を想像しながら読んでみるといいよと教えてみました。
実は今回のテストでは更に長めの物語文がもう一つありました。
こちらもイラストなしだったのですが、内容的にはこちらの方が息子には取り組みやすかった様です。というのも題材がクマの子の冒険物語だったので、人間の女の子が主人公であった前文よりは感情移入がしやすかった様です。
クマの子が川の始まりを探しに行く冒険を始めようとする瞬間の内容で、そのクマの子の友達である水車が危険な冒険を思って悲しみの涙を流すシーンでした。
こちらもサッとイラストを描くと
「ごっとん(水車)泣いてるね。ボクもこんなのを想像したよ。」
と言っていましたね。
うちの子の場合この様に国語の読解力には・・・好きかどうか?という要素が大きい様です。
算数も低学年のうちにこうしたイメージが持てるようになると、勉強だけでなく友達や先生との会話でも役に立つイメージ操作力がつくんじゃないかな?とまた一つ課題が見えてきた気がしました。
そして一番の収穫は、
「ボク、もっと頑張りたい。」
という意識が芽生えてきた事です。
学校の勉強よりももっと難しくて楽しい問題が学校の外にはたくさんある事に気付いた様で、ちょっと勉強への取り組み方が物の見方が変わってきた様です。
『ピンチはチャンス』とは少し違うかもしれませんが、良問は子どもを成長させてくれるなぁと感じた一件でした。
一難去ってまた一難・・・(入眠時に足がビクビクする件)
小1息子の件ですが、登校出来る日が増えて少し安堵出来るかと思った矢先の出来事です。
学校自体はとても楽しく過ごせている様ですが、夜間の看過できない息子の不安な体の動きに戸惑いを隠しきれないのです。
まだ数日の事ですが、寝入ってすぐに両足をビクビクビクビクと揺らす様な動きが始まってしまいました。
不随意運動、ミオクローヌス、ジャーキング、てんかん等々・・・
こうして咄嗟に思いついた言葉の中には不安なものも・・・
良く知られた事なのですが、発達障がいの方にはてんかんを併発する方が多いそうなんです。息子の場合今までそうした動きがあまりなかったので(見過ごしてきただけなのかもしれませんが)、不安な思いはありつつも脳波の検査などはしてきませんでした。
とりあえず主治医の指示を仰ぎたいとは思いますが、夜中の不安な動きだった為ネットを色々と調べてみると『周期性四肢運動障害』という言葉が浮かび上がってきました。
こちらは日中に起こると『むずむず脚症候群( Wikipedia)』という症状と表裏一体の症状なのだそうですが、どうもWiki等複数のHPによれば鉄分不足による脳内でドーパミンの合成異常という説が有力らしいのです・・・。
正直
『またドーパミンかぁ・・・それに鉄分不足・・・いかにもさもありなん。』
と思いました。
というのもこの子は1歳代で鉄分不足を指摘された事が↓あったのです。
let-me-pick-you-up.hatenablog.com
あの時の先生は非常に怖い印象でしたが、あの時していただいた検査は本当にとても意味があったのかもしれないと今更思ったりしています(^^;
という事で、登校による疲れや良い意味でのストレスに加え、栄養の不足が大いに関係しているかも?といった点を心に留めながら食生活を見直したいとおもいます。
とりあえず最近作っていなかったロールケーキを早速焼こうと思います(`・ω・´)ゞビシッ!!
家庭での学び3(手先を動かす。手と目を使う事。)
学校をお休みしていた間は教科書などを読み進めたりなどもしたのですが、取り組めそうな課題をしてみる事にしていました。
例えば大きく体を動かす運動としては
・家庭用のトランポリン
・うんてい
・鉄棒
・自転車
・野球のバッティング
・すもう
・手押し車
などなどです。
ごく最近の事ですが、また作業療法に通える事になりまして、そこで見せていただいた課題点なんかも取り入れて進めています。
で、実は今一番の課題は
『手先に力が入らない事かなぁ・・・』
と思っていたのです。
というのも春先から鉛筆の練習をしていく中で、どうやら手首までは力が流れていく様子を感じ取れる様になってきたかな???と思うのですが、どうも指先に力が入らない・・・んですよねぇ(T_T)
そこで指先を使う遊びを色々と取り入れてみました。
例えば↓
板にクギを打ち付けて輪ゴムで好きな形を作って遊んでみたり(細かい作業なので取り外すのが難しい部分は編み棒を使って取り外すなどの工夫を自分で考えて進めていました)、
↓最近の動物熱を利用して
ごくごく小さなブロックを組み立てる作業を何日かに分けて取り組んでみたりです。
他にもLaQ(パチッとはめ込むスタイルのブロック遊び)やRONDI(柔らかいブロック)なんかでも遊んでみたりしています。
だけどブロックっていうのは具体的に何か作りたい物がないとやる気が出ないみたいです。だからいつも作り方が載っている物しか作れません(T_T)
そんな訳で近頃の息子君、想像力を表現する道具としては以前マインクラフトというゲームの世界でブロック遊びをしていますとお話しさせていただいたかと思いますが、
let-me-pick-you-up-d.hatenablog.com
実は最近はそれに加えてイラストを描くようになってきました。
自分の脳の中に浮かんだストーリーなんかを棒人間でササッと描いて、自分が今どんな想像をしているのかを私や夫に伝えようとしてくれます。
UPするには少し色が薄かったので補正しました。ですので現物とは少し色合いが違うのですが、黄色の人物が赤で囲んだモンスターと戦っている絵だそうです。色々な武器を準備して戦っている様子を私たちに伝えたかった様でした。うん、他人に気持ちが向いてきた様な気がしています。
あとは好きなイラストを切り抜いたりですとか、↓の様なクラフト遊びの一環としてハサミを取り入れています。
こんな事が果たして学校に戻った時に役立つのか・・・どうかはわかりませんが、私はこの子が抱える課題を一つ一つクリアにしていけたらいいなという思いで家庭療育を行っております。
しかし不思議な事ですが、あれだけ日々多弁な息子ですが、こうした作業中は全く無言なんです(笑)集中している時は口をとがらせる癖があるのですが、口をとがらせながら一生懸命作業に取り組んでおります。
メモノート
不登校が続いていた息子ですが、少しづつですが学校に通い始めました。
といってもまた元の木阿弥・・・となる可能性だってまだまだございますのであまり楽観視してはおりません。
ただまぁ、転んでもただでは起きぬと申しますか・・・
・色々な働きかけをする中でまた新たな課題が見つけられた事
・こうした間にも少しづつ成長している息子に気付いてやれた事
こうした事が次へのステップに繋がるといいなと思っています。
息子のメモノート
学校にまた行くようになったら少しづつ始めようと思っていたのがメモノートです。
つまりメモをとる習慣を今のうちに少しづつ身につけておいて欲しいな~と思って、前々から導入したいなと思っていました。
↓国語で句読点(特に『、読点』の使い方)がよくわからない様なので教えてもらいたい事をメモに書いてみる様に提案してみました。
学校に行けば強い刺激にさらされて、家庭で浮かんだ疑問などを思い出したり質問する事が難しいのかも?と思って提案してみたのでした。
明日も学校に行く気持ちの様なので、うまく質問出来るといいな。
(何も言わずにいきなり学校に学用品以外の物を持ち込んではダメだと思いますので後で連絡帳に書いておかなくちゃ。)
私の場合
私は診断された訳ではないのですが、昔からどうやらADHD気味な所がありました。
やらなくちゃいけない事が頭の中にたくさんある割に目の前にある事に集中力を奪われて、やるべき事を忘れてしまうのです。
これで毎日の様に困るのが・・・そう、お買い物なんです。
ゴミ袋を買いに行ったのに、お野菜だのお肉だのとあれこれ見てまわるうちに肝心のゴミ袋を買い忘れて帰ってくる事もしばしば(^^;
でもそうした事も常に
『やる事リスト』
で一日の行動を自分で管理できる様になってからは随分改善されたんですね。
だからきっと息子も同じ様な部分がある今のうちにこうした習慣を身につけてやりたいなと思った次第です。
でも、私の時代だけかもしれませんが、学校でこうしたメモ帳を使う事やメモをとる事自体、あまり褒められた行為ではなかった頃でした。
学級委員ですとか委員会活動にこっそりメモ帳を持ち込んで使っていたのですが、咎められた事はなかったのですが冷たい視線を感じた様な気配がして辞めてしまった経緯があります。
ですから高校生の頃はもう大変でした・・・
毎日毎日忘れてはいけない事だらけで、メモ帳代わりにこっそり手のひらにメモ書きして手が文字で埋め尽くされた日々でした。
そうした苦難の日々から開放してくれたのは意外かもしれませんが、就労してからでした。システムエンジニアをしていた頃、会議などに出ては細かくノートに記録を取る私の態度を見て当時の上司が
「丁寧でいいね。」
と軽い感じで伝えてくれた事がありました。
そしてこの上司は当時はまだまだ駆け出しだったにも関わらずこんな私に議事録役を任せてくれる様になりました。*1
こうした事が記録を残す大切さを肯定してくれている様に感じられ、
『メモ、とって良かったんだなぁ・・・。』
って心底安心した記憶があります。
だからもし、学生時代のあの時の先生が
「メモをとってえらいね!」
と肯定して応援してくれたら、もっと早くに楽になれていたかもしれないな・・・
なんて思う事が今でもあります。
ですからもしこうした子どもを見かけた先生や子ども達に関わるお仕事をされている方、それに子どもだけでなく職場の上役の方ですとかコーチ業をされている方などにお願いしたいのですが、もしメモをとる子やそうした人を見かけたら
「いいネ。」
と温かく後押ししてもらえるとありがたいなと思います。
家庭での学び2(同音異義語)
聞き取り能力を向上させる為に・・・
不登校になってしまった息子との日中の過ごし方をいくつか記録させて下さいネ。
今日は同音異義語についてです。
息子は複数の意味がある言葉がずっと苦手でした。
が、最近になりようやく色々と気付き始めた様子です。
そこで会話の中で聞き取りにくそうな言葉があればノートに書き出してみる事にしました。
例えば、↓『ひろう』、『ばい』、『たいちょう』ですとか
※『拾う』ではダイヤモンドや強い武器など、息子がゲームで拾うと嬉しい物を自分で書き足しておりました(笑)
↓『えき(す)』、『どうよう』、『いう』、『きく』
※『言う』はたまに『理由』と聞こえている様子がありましたので文字化してみました。
他にも『しろ』とか『はし』、『にじ』、『なおす』、『さす』などのわりとメジャーな同音異義語も絵を描いて説明してみました。
この中でも興味深かったのが
『ひく』です。
ずっと以前楽器の練習に付き合っていた時に
「じゃあ鍵盤ハーモニカを弾いてみて?」
と伝えた時に楽器を引っ張る真似をした事があったのですが、あれは本気で引いていたのかもしれませんね(^^;
何となくそんなエピソードを思い出しながら
(1)引き算のひく
(2)引っ張るのひく
(3)楽器を弾くのひく
(4)風邪をひくのひく(↑の絵では『風邪をひき』になっちゃっています。)
とイラストでノートに書き残しておきました。
それともう一つ
『どうよう』
これも中々難しいなと思った点はまだ小学1年生くらいのお子さんだと「動揺」や「童謡」といった言葉自体にあまり興味がないお子さんも多いかなと思います。なのでそうした言葉に興味のあるお子さんへの対応と似てくるのかな?と思いますが、息子に説明する場合はイラストですとか、あとは国語辞書で一緒に調べてみる様にしています。
(1)同じ様な様子をあらわす同様
(2)子ども向けの歌を示す童謡
(3)不安や驚きで心が揺れ動く様子をあらわす動揺
こうして
・言葉には様々な意味がある。
・文脈などにより判断する為、その周辺の言葉も聞いておく必要がある。
・意味が曖昧な時は辞書などを調べると良い。
こんな事への気付きに繋がればいいな、そして今まで聞き流していた部分へ注意が向く様になればいいなと思っています。
相変わらずお見苦しい絵をお見せして申し訳ございませんが、手作りでこんな事をしていますという記録でした。
この子に寄り添った教材を一から手作りで作っていく事は大変とは感じる事もありますが、それでぐんと伸びる実感があると大変さなど吹き飛んでしまいます。
実際、この様に一つ一つ丁寧に言葉を教える事で感覚的ではありますが聞き取り能力が随分伸びてきた様におもいます。
今度はこれが長い文章への絵本の読み聞かせにつなげていけたら、もっと聴力の練習になりそうで良いなと考えています。
また一つわかった事(多弁の事。嗅覚過敏の事。)
多弁の別の理由
息子の体調が少し落ち着いてきました。
今から振り返ると、学校を休ませる前の息子の会話は・・・会話ではなかったなと改めて思います。
『独り言の様な一方的で同じ内容の話(しかも相手にはわからない様な自分が見た動画やゲームの感想)ばかりを語り掛けられる為、全く会話が成り立たない・・・。』
そんな感じでした。
やっと脳内のセロトニンが落ち着いてきたのかな・・・
次第に私の困っている顔色を読み取る様になり、
「あ、今はこの話やめとくわ。また聞いてね。」
と自分から切り上げられる様になってきました。
あの時の多弁を一言で言うなら
”抑えきれない不安や怒りや衝動的な感覚を言葉にして誰かにぶつける・・・”
=つまり癇癪代わりの多弁だったのでは・・・?とさえ思います。
だって、こんな事があって色々な方とお話しをする中で
「不登校になる前後、癇癪なども酷くなりましたか?」
とか
「学校で気持ちを抑える子って、家で暴れる事が多いですけど大丈夫ですか?」
と良く聞かれたりしたのですが
・・・そういえば・・・
1歳半~3歳半頃までは地獄の癇癪大魔王だった息子なのに今は全然泣かないんですよね。
なので
あれれ???
と今回振り返った訳です。
癇癪はなくなったけど、代わりに多弁で発散させていたのかもしれません。
そう、抑えきれない気持ちを独り言に近い言葉や歌を歌って耐える事があるのかもしれませんね。
嗅覚の過敏さの事
それからもう一つ息子について気付いた事がありました。
・聴覚
・視覚
・触覚
・味覚
・固有感覚
・前庭感覚
とこれまで以上の部位については感覚の過敏さ/鈍麻さを確認していたのですが、唯一嗅覚だけは大丈夫かな~?と思っていました。
が、まぁ・・・これは好き好きの範囲に入るかもしれませんがどうやら『ミントティー』がダメな様です。
先日ちょっと一息つきたくてミントティーを飲んでいたら息子が私のカップに鼻を近づけてクンクンと嗅ぐわけです。
「どうしたの?」と聞くと
「お母さん、もう二度と僕の近くでコレ飲まないでね。」
との事でした。
ハーブのつーんとした臭いが苦手なんだという事がわかり、今はフッ素系の甘い歯磨き剤ですが大人用の物を使う場合には少し注意しなくちゃいけないかも?と思いました。
嗅覚については魚の生臭さが苦手な人とか、香水や強い香りが辛い方もいらっしゃいますので気付かないうちに他人に苦痛を与えない様に気をつけなくちゃと改めて感じました。