「少数派の意見にも耳を傾けなさい」
表題から厳しい言葉ですが、
実はこれ、
私が小学2年生時の担任だった恩師の言葉なんです。
その先生は休職中の先生の代わりに1年間だけ来られた先生でした。
確か大卒すぐの新人非常勤講師だった先生。
ですから教えを受けたのはたった1年間でした。
が、今でも私はずっとその先生の事を覚えています。
誰にでも真摯に向き合う性根の真っすぐな方で、
でも明るくて活発。
トレードマークの自転車で毎日通ってくる大好きな先生でした。
そう、いつもは明るく学級を引っ張って下さるんですけど、
大切な事はしっかりと伝えて下さる先生。
今でも心に残っているエピソードがいくつもあるのですが、その中である時クラスメイトが意見をまとめるのにうまくいかなくて
「そうだ、多数決で決めよう!」
と提案した事があったんですね。
すかさず先生は
「ねえ、みんなさ、多数決っていつも正しいと思う?」
とおっしゃるのです。
子ども達は口々に
「うん、だってみんなの多くの意見だもん。」
と答え、疑う事はありませんでした。
先生はしばらく考えて、
「そっか。意見をまとめるのは確かに大変だし大切な事だね。
でもね、大多数の意見が必ず正解だとは限らない事もあるよね。
少数派の人の意見の中にも必ず正解があって、その意見を取り入れる事も大切な事だと思うよ。
相手の意見を聞く事を忘れちゃいけないよ。」
とおっしゃいました。
この教えは1年間で3~4回程お聞きしたと思います。
だからそんなに多く聞いた訳ではないのです。
でも私にとってはとても印象に残る言葉でした。
きっとその時までは多数決が正義だと思っていたからでしょうね。
そして今回の一連の学校とのやり取りなどがある度に・・・
何故か私はこの先生の教えが脳裏にふっと浮かんできて
そしていつまでも離れないのでした。
息子は私が学んだのと同じ市で教育を受けています。
息子の特性についての説明や配慮のお願いを学校の先生方に申し上げる事もある訳ですが、
「集団での学びですので・・・。」
と傾聴いただけずクレイマー対応な回答をされてしまう事も正直あります。
私の恩師がもし今この場にいて下さったら・・・
私たち親子の意見にも耳を傾けて下さったのかなぁ。
(と勢いでこれまでの経緯で心情を書ききってしまいましたが、少し状況が変化しつつあります。どうか事態が好転していくように願うばかりです。)