ぎゅっぎゅっ、な毎日?

『ぎゅっぎゅっして!ゆっくりがんばる成長日記』(http://let-me-pick-you-up.hatenablog.com/)から派生した今現在の我が家の日記です。

歌を捨てた過去(私の回顧録)

※先にお断りさせていただきますが、今日は息子とは一切関係ないお話になってしまいました(^^;)なのでご興味のない方は読み飛ばして下さい。(どうして息子に関係のない私の過去の話ばかりするのかは、近いうちにでも書かせていただければと思っています。)

 

先日のメインブログの冒頭で更新が出来なかった旨を書かせていただいたのですが、

let-me-pick-you-up.hatenablog.com

 

その事情とは、いわゆるママさんコーラス(?)に参加していた、という経緯でした。

 

今年は”私、こんな事にも参加出来る様になったんだ~!”と思う様な経験ばかりさせていただく事が多く、そうした面からも息子の成長をとても感じる一年となっています。

 

ただし、このコーラスですが・・・とっても楽しかった半面、とても辛い記憶を思い出すきっかけとなりました。

 

 

歌うと叱られた日々

私、小さい時から話す声は小さいのに歌う声となると何故か声楽家の様な声が出せてしまう不思議な能力がありました。

 

おそらく聴覚が過敏だった事と表裏一体の能力で、聞いた音を再現する力に特化していたのだと思います。

 

ですから他にも

・何故か猫の鳴き声をまねると本物のネコが集まってくる(笑)

・英語は基本苦手なくせに何故か発音だけはネイティブさんが振り向くレベル。

・好きな曲なら何度か聞けば楽譜を見なくてもそれっぽく再現出来る。

上記の様なちょっと変わった特技があります。

 

 

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またまたいつもの如く脱線しちゃいましたが歌の話に戻りますと、歌は自分でも自覚アリなほど大好きだったので、小学校に行く楽しみの一つといえば歌を教えてもらえる事と思っていました。

 

流行の歌謡曲、も嫌いじゃなかったですが、どちらかと言えば唱歌や声楽曲、中学ではスカボローフェアなどの洋楽を教えてもらえるのがとても楽しみでした。

 

だから中学が辛かった時期も音楽目当てに何とか学校に通っていました。

しかし楽しい気分のまま帰宅して気持ちよく家庭で歌ったりするとこっぴどく叱られる事が多々でした。

 

「あんたの声は耳に刺さる。他人の迷惑を考えなさい。」

「ピアノ伴奏のない歌って本当に下手よね。」

 

どちらも母の言葉でした。*1

 

確かに人の迷惑を考えなくちゃいけないのはわかります。だけど歌うたびに下手だと連呼され続けたので私は自分で歌が下手だと思っていました。

 

 

辛い事件

それでも歌が好きだったので

”一生懸命練習してもっと上手になりたいな、いつか声楽家になりたいな”

と思う気持ちが強くなり、中学3年になるかならないかの時期に母に進路相談をしてみました。

 

「高校は音楽科を目指したいんだけど。」

すると

「いや、高校は普通科でしょ。」

と即答されてしまいました。

 

確かに・・・もし合格したとしても家では練習出来ないなら・・・と諦める事にしました。

 

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こうして音楽に対しては一定の距離をとりながら・・・時は少しだけ過ぎ、中3の1学期に突入しました。

家では歌えないけど音楽の授業だけは誰にも遠慮せず歌えると思って、もう受験の事など忘れてただただ音楽の授業を楽しんでいた頃でした。

 

ある日の休み時間、声楽で音楽科を目指す同級生に人気のない廊下に呼び出されました。

 

「どうしたの?」と聞くと

「いいからここでちょっと歌ってよ。」

と催促されました。

「なんで?」とか「こんなところじゃ歌えないよ。」と断ったのですが、相手の鬼気迫る様子に根負けして

「じゃあ・・・今授業で習っている歌でいいかな?」

と、廊下の突き当りで歌ってみました。

 

 

すると腹部にドスン・・・という重たい衝撃。

私が声を出し切った頃合いを見計らい、同級生は私の腹部に思いっきり手のひらを押し当ててきたのです。

 

油断していたのもあって、壁にドンとぶつかり・・・手と壁に挟まれた私は息が出来ず・・・とても苦しかったのを覚えています。

 

「いい?私は毎日こんな練習をしてんだよ!!!!」

 

多分、受験して声楽家になる為に真面目に練習している苦しみを思い知れ、と言いたかったのかな・・・と思います。それにしたって、私は自分がプロを目指せるほどには上手ではないと思っていましたので・・・まさか彼女に意識されているとは夢にも思っていませんでした。

 

 

私も発達に関する何らかの特性があると思いますが、ちょっと空気が読めない所があったのかなぁ・・・いつの間にか彼女の気分を害していたのでしょうね。

 

それにもしかすると母はこうした事も危惧していたのかもしれません。

”自分さえ良ければいい”って思っていない?

 って。

 

 

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この一件があってからというものの、あまり歌を歌わなくなりました。*2

そしてここから学んだ事は育児にも色濃く影響を与えています。

 

子どもに少し突出した所があった場合、それを人に見せる時は少し状況を見てからにしなさい、と。

能力は人にひけらかすものではない(それは自分の身を守る為にも)、と。

 

たとえ傑出した能力があったとしても・・・日本ではうまく見出してもらえない事もまだまだ多いんじゃないかな・・・と思ってしまっているからです。

 

 

だけど家の中くらいは、息子には自分の好きな事くらい正直に言わせてやりたいな、と思っています。

 

 

駄文にお付き合い下さいましてありがとうございました。

*1:かなり厳しめな言葉だった理由は、母は病気を患っておりましたので、脳内に反響する音が辛かったのだろうと思います。

*2:その後就職して実家を出、自分の収入で声楽を習いにいく事が何年か出来たのでした。その辺りからは純粋に自分の好きな歌を趣味として楽しめる様になりました。